STORY

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「建築」を通じて“結んだ”ご縁

建築に関わる幅広い事業を手がけている石島建設ですが、どの部門においても「出会ったすべての人とのご縁を大切にしたい」という想いは共通です。私たちがこれまでに結んできた、大切なお客さまとのご縁を、4人の社員の視点からご紹介します。

 

当社の新築住宅はすべてがフルオーダーなので、どの住宅も思い入れが強いのですが、とくに印象深いのは結城市内の30代のご夫婦のご依頼です。ともに美容師のおふたりは、美容室を併設した住宅を建てたいと希望を持っていらっしゃいました。なかでもこだわったのが、「加工されていないラフな木材をカウンターや棚にふんだんに使った店舗にしたい」ということ。

じつは建築用の木材は、トゲが刺さったり、腐食したりしないように加工をしたものを使うのが一般的です。こうした事例は過去にもなく、内装に利用可能かどうかメーカーへ問い合わせすることからスタート。社内でも安全性・耐久性の検証を行い、約数週間かけて木材を決定しました。並行してお忙しいお客さまにスケジュールをご調整いただきながら、毎週打ち合わせを重ねた末に設計が完成。いつも以上に手探りかつ苦労したぶん、お客さまからの「ありがとうございました」という言葉はシンプルにうれしかったですね。現在は施工中なので、おふたりが思い描いた美容室・住まいがかたちになり、お引渡しできる日が楽しみです。

 

ひとくちに「建築」といっても、法人向けの建物に求められることは、個人向けの住宅とは大きく異なります。企業さまそれぞれに事業ビジョンや計画があり、限られた予算・工期にどこまで応えられるかがシビアに求められるからです。たとえば、以前担当した結城市内の自動車部品メーカーさまの工場と事務所の新築工事は、100名以上の職人さんが入る大規模工事となりました。

通常なら1年半は見込まれる規模でしたが、実際に確保できた工期は1年。しかも新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されていた時期だけに、万が一感染者がでれば工事がストップしてしまうという厳しい状況でした。とにかく安全に無事故で工期内に工事を終えること。そのために無駄のないスケジュールを組み、感染対策を徹底しました。無事にお引渡しを終えた時は、心からホッとしましたね。半年後の検査にも伺いましたが、大きなトラブルはありません。お客さまのビジネスを支える建物だからこそ、どんな条件でも長く安心してお使いいただける品質を当たり前にお届けする。それが私たちの使命だと思っています。

 

リフォームというと、単純に古くなった家の補修というイメージかもしれません。でもプロの手にかかれば、想像以上にできることがたくさんあるんですよ。たとえば、私が担当したご年配のお客様は、もともと法人としてのお付き合いがあり、そこからご自宅のリフォームをご依頼いただきました。当初は壁の塗り替えがしたいというお話でしたが、よくよく聞いてみると古い日本家屋のため段差が多くて辛いこと、お風呂に脱衣所がないといった悩みを抱えていました。

そこで床の張替えで段差が解消できること、柱を抜いて間取りを変えることで脱衣所をつくれることなどをご提案。「えっ、そんなこともできるの?」と驚かれながらも、喜んで提案を受け入れてくださいました。その結果、歩きやすいフラットな床、断熱材を施した快適な脱衣所に大変ご満足いただいたようで、その後も何かあればすぐにご連絡をくださいます。この仕事の醍醐味は、お客さまのお困りごとを自分の提案次第で解決できること。そのためにもよくお話を聞く姿勢を大切にしていきたいです。

 

私の趣味は絵を描くこと。行く先々で食べた美味しいものをスケッチしているんですが、じつはこれが仕事にも大いに役立っているんです。たとえば、先日担当した50代のご夫婦。もともとご両親が住んでいた築30年以上の母屋を譲り受けるにあたっての改装のご依頼でしたが、私の趣味の絵を交えて話を伺うなかで「私たちもバイクでのツーリングが趣味でね…」と、すぐに打ち解けてプライベートなお話をしていただけるようになりました。

お孫さんも生まれた今、あとは自分たちの生活をどう楽しむか。これが今回の最大のポイントだと考え、おふたりの趣味を全面に活かす提案を行いました。二間続きの和室の一つを玄関にし、吹き抜けの玄関を居間に変更。大理石調の建材やレザー風クロスを用い、都会的な空間に仕上げました。左官で滝を表現したアートは、自分たちらしい家を求めていたおふたりに、とくに気に入っていただけたようです。リノベーションは生き方をデザインすること。この人なら夢を叶えてくれると思っていただける、人と人としてのお付き合いをこれからも大切にしたいです。